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コーヒー豆の保存方法 ― 常温・冷蔵・冷凍と賞味期限の目安

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ふたをしっかり閉めた透明なガラスの密閉瓶に焙煎したコーヒー豆がたっぷり入り、木の棚の上に置かれ、手前に木のスプーンと豆が数粒ある様子

冷凍庫から出したばかりの袋を台所ですぐ開けると、冷えた豆の表面に水滴がつくことがあります。

UCCはこの温度差による湿りを冷凍保存の注意点に挙げ、一度に使う分ずつ小分けにすることをすすめています。

保存で押さえるのは、開封前は常温の冷暗所、開けたら袋ごと密封容器に入れて冷蔵庫か冷凍庫、出し入れは1回分ずつの3つです。

目次

豆の鮮度を落とすのは、光・酸素・熱・湿気

UCCは、コーヒーの鮮度を保つ条件を大きく4つに分けています。

UCCが挙げる条件家でできること
紫外線から守る日光が射さない場所に置き、透明な容器なら棚の中にしまう
酸素に触れないようにする袋の口をしっかり閉じ、空気の入りづらい密閉性の高い容器に入れる
高温を避けるコンロの横や、日の当たる窓辺に置かない
多湿を避ける濡れたスプーンを入れず、冷やした豆は出し入れの回数を減らす

左の列はUCC「コーヒーの保存方法」から書き写したもので、右の列はそれを家でできることに当サイトで言い換えています。

全日本コーヒー協会は、レギュラーコーヒーは開封すると香りの成分が散逸しやすく、吸湿、酸化が進むので、きっちり閉めて冷暗所で保存するのが基本だとしています。

保存は、劣化を「止める」ものではなく「遅らせる」ものです。
全日本コーヒー協会によると、コーヒーの香りは焙煎されたてのときに香気成分が最も多く、そこから次第に劣化していきます。
どの保存方法でも、買ってから早めに飲み切ることがいちばん効きます。

開封前と開封後で、置き場所を変える

同じ豆でも、袋を開ける前と開けた後で、UCCがすすめる置き場所は違います。

開封前は、常温の冷暗所でよい

UCCは、開封前のコーヒーは高温・多湿を避けて常温で保存するとしています。

袋の裏の一括表示にある「保存方法」の欄にも、全日本コーヒー協会の表示例では「直射日光、高温多湿をさけてください」と書かれています。

未開封のうちは、流しの下やコンロ脇のような熱と湿気のこもる場所を避けた戸棚で十分です。

開いた木の戸棚の中の棚に、口をクリップで留めた無地の茶色い紙袋2つと、ふた付きの黒い金属缶が並んでいる様子

開けたら、袋の口を閉じて袋ごと容器へ

UCCは、開封後は袋の口をしっかりと閉じてから、密封容器に袋ごと入れて、冷蔵庫や冷凍庫などで保存するとしています。

中身を容器に移しかえるのではなく、袋ごと入れる点がポイントです。

保存容器には、密閉性に優れた「キャニスター」などを同社はすすめています。

袋のチャックやクリップだけで閉じたまま置いておくより、外側にもう一重のふたがあるほうが空気に触れにくくなります。

ふたを外した白い円筒形の保存容器に、口をクリップで留めた茶色い紙袋がそのまま入り、ふたが容器の横に置かれている様子

豆と粉では、飲み切りの目安が3倍以上違う

形開封後に飲み切る目安(UCC)差が出る理由
豆1か月程度挽くまで表面が小さく、湿気や酸素に触れにくい
粉1週間〜10日程度粉状になると表面積が増え、湿気を吸いやすく酸化が進む(全日本コーヒー協会)

UCCは、缶・袋などの包装形態を問わず、この期間で飲み切るのが理想としています。

白い大理石の台に、焙煎したコーヒー豆を盛った小皿と、挽いた粉を盛った小皿が並んでいる様子

たとえば粉200gの袋を、全日本コーヒー協会のレシピの1杯12gで1日2杯淹れると、1日24gで約8日で空く計算になり、10日の目安に収まります。

1日1杯なら約17日かかるので、粉で買うなら、もっと小さな袋にするほうが目安に合わせやすくなります。

1日の杯数から買う量を決める表は、コーヒー豆の買い方で確認できます。

保存容器(キャニスター)は、5つの条件から選ぶ

保存容器を選ぶときは、UCCの4つの条件に、冷やす場合の大きさと洗ったあとの乾かし方を足した5つが確認点になります。

  • ふたが密閉できる(酸素に触れないようにする)
  • 中身に光が当たりにくい、または暗い場所にしまえる(紫外線から守る)
  • ふだん買う袋が、袋ごと入る大きさ(UCCがすすめる、袋ごと容器に入れる使い方に合わせる)
  • 冷蔵庫や冷凍庫に入れるなら、庫内の棚に収まる高さ
  • 洗って、乾かしてから使える(濡れたまま豆を入れない)

透明なガラス瓶は中身の量が見えて便利ですが、日の当たる棚に出しっぱなしにすると、4つの条件のうち「紫外線から守る」を満たしにくくなります。

透明な容器を使うなら、扉のある戸棚か冷蔵庫の中に置くと決めておくと、見た目と保存の両方を取れます。

白い壁の前の木のカウンターに、コーヒー豆の入ったふた付きの透明なガラス瓶と、つや消しのステンレスの円筒形の保存容器が並んでいる様子

容器を洗ったあとは、中まで乾いてから豆を入れます。

内側に水気が残っていると、「多湿を避ける」という条件に反してしまうからです。

この記事で紹介した商品

カリタ コーヒーキャニスター(ガラス・300g用・密閉)

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冷蔵か冷凍かより、出し入れの回数が分かれ目

UCCは、家庭の中で豆の保存にもっとも適した場所として、冷蔵庫や冷凍庫を挙げています。

季節を問わず日光を避けられ、温度と湿度を一定に保てるというのが理由です。

同社は冷蔵庫と冷凍庫を並べて書いていて、どちらか一方だけをすすめてはいません。

冷蔵庫の棚に、ふたを閉めた白い円筒形の保存容器が1つ置かれている様子

差が出るのは、冷えた豆を何回出し入れするかのほうです。

冷蔵庫・冷凍庫から何度も出し入れすると、庫内と外の温度差で豆に水滴がつき、湿ってしまうことがあります。
UCCはそのため、「一度に使う分ずつ、小分けにする事をおすすめします」としています。
大きな袋のまま入れて毎朝出し入れする使い方は、湿気を何度も呼び込むことになります。

冷凍庫から出したばかりのコーヒー豆入りの密閉瓶の表面に、細かい水滴がびっしり付いている様子

小分けにする流れは、次のようにまとめられます。

STEP1
1回分の量を決める

1杯12gで2杯淹れるなら24gのように、1回に淹れる量を先に決めます。

STEP2
届いた日に量って分ける

開封したその日に、1回分ずつ小さな袋や密閉できる容器に分けます。

STEP3
空気を抜いて口を閉じる

袋なら空気を押し出してから閉じ、酸素に触れる量を減らします。

STEP4
冷蔵庫か冷凍庫に入れる

小分けにした袋を、さらに密封容器にまとめて入れておくと、出し入れするときに迷いません。

STEP5
使う分だけ出す

その日の分だけを取り出し、残りはすぐ庫内に戻します。

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コーヒー豆保存用 アルミ袋(チャック付き・10枚)

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1回分ずつ小分けして保存するための、チャック付きのアルミ袋です。
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※価格は記事執筆時点のものです。
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すぐ飲み切る数日分だけは常温の容器に出しておき、残りを冷やしておく分け方もあります。

白い木のテーブルの上で、スケールに載せた皿のコーヒー豆を、1回分ずつ無地の小さな密閉袋3つに分けた様子

冷やしても、飲み切りの目安は延びない

UCCは同じページで、開封後は冷蔵庫や冷凍庫での保存をすすめつつ、飲み切りの目安を豆1か月程度・粉1週間〜10日程度としています。

冷凍庫に入れておけば何か月でも同じ香りが続く、という書き方はされていません。

冷やすのは、光・熱・湿気の影響を受けにくい場所に置くためで、飲み切る期間の目安そのものは変わらないと考えておくと、買いすぎを防げます。

賞味期限は「開封前」の期限

袋に印字された賞味期限は、開けたあとの期限ではありません。

コーヒーの公正競争規約の施行規則は、賞味期限を「開封前の状態で定められた方法により保存した場合において、期待される全ての品質の保持が十分に可能であると事業者が認める期限」と定めています。

同じ規則には、期限を超えた場合でも品質が保たれていることがある、という一文もあります。

表示の細かさにも決まりがあり、製造から賞味期限まで3か月以内なら年月日で表示し、3か月を超えるものは年月までの表示でよい(年月日で書いてもよい)ことになっています。

施行規則は書き方の例として、年月日なら「2014.04.01」、年月なら「2014.04」のような形を挙げています。

UCCは、開封前なら賞味期限を過ぎてもすぐに品質が落ちるわけではないとしつつ、おいしく飲むには期限内に飲み切ることをすすめています。

開けたあとは、印字された日付よりも、豆1か月程度・粉1週間〜10日程度という開封後の目安を優先します。

木のテーブルに、口が開いて豆が見える茶色い紙袋と、口を折って木のクリップで留めた茶色い紙袋が並んでいる様子

袋に書いておくと迷わないこと
開けた日付(例: 10/19開封)/豆か粉か/飲み切りの目安日(豆なら1か月後、粉なら10日後)

保存でよくある疑問

挽いた粉も、冷蔵庫や冷凍庫に入れてよいですか?

UCCの開封後の保存方法は豆と粉を分けておらず、どちらも袋の口を閉じて密封容器に袋ごと入れ、冷蔵庫や冷凍庫で保存する形です。

ただし、粉は豆より早く香りが抜けるので、冷やしていても1週間〜10日程度で飲み切る目安は変わりません。

表面が油で光っている豆は、古くなっていますか?

UCCによると、豆が古いからではなく焙煎の度合いによるものです。

焙煎が進むと豆の内部の油脂分が表面ににじみ出るため、深煎りの豆ほどこの傾向があります。

冷やさずに常温で置くなら、台所のどこがよいですか?

UCCの4つの条件から考えると、日が当たらず、熱と湯気の出る家電から離れた戸棚が向いています。

コンロの近く、窓辺、電気ポットや炊飯器の横は、熱や湿気が加わりやすい場所です。

賞味期限が過ぎた未開封の豆は、もう飲めませんか?

UCCは、開封前であれば賞味期限を過ぎてもすぐに品質が劣化するわけではないとしています。

ただし、おいしく飲むには期限内に飲み切ることをすすめていて、期限を過ぎた豆は香りが弱くなっていることを前提に使います。

豆のまま保存するなら、ミルは何でもよいですか?

全日本コーヒー協会は、淹れる直前に必要な分だけを挽くことを挽き方のポイントに挙げています。

刃の方式で挽き目のそろい方が変わるので、手動と電動、刃の違いはコーヒーミルの選び方の比較で見られます。

保存に気をつけていても、淹れたコーヒーが前より酸っぱい・薄いと感じるときは、豆より挽き目や湯温が原因のこともあります。

症状ごとの見分け方は、コーヒーが酸っぱい・苦い・薄いときの原因と直し方で別に書き分けています。

豆が届いた日に、1回分ずつ分けておく

保存の工夫は、開封したその日にいちばん手間がかかります。

届いた日に1回分ずつ量って小分けにし、開けた日付を書いておくところまで済ませておけば、あとは毎回1袋出すだけです。

大きな袋を毎日開け閉めしない形を最初に作っておくと、冷蔵でも冷凍でも、湿気と酸素に触れる回数を減らせます。

目安の日を過ぎても小袋が残っていたら、次に買う量を1回分か2回分減らす合図にします。

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この記事を書いた人

コーヒー豆の選び方・淹れ方とレシピ・器具とミル・保存と味の困りごとを、メーカーや業界団体、販売店、公的機関の公開情報をもとに調べ、比較・整理して発信している編集担当です。迷ったときに1記事で答えが出る形を心がけています。

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